【日本の植物の恵み②】野に息づく薬草「蓬」
- HIJIRIAN(聖庵)

- 12 時間前
- 読了時間: 2分
更新日:5 分前

植物の恵みを纏い、整える
和の自然療法 聖庵(HIJIRIAN)です。
春の野を歩いていると、ふと、よもぎの香りが立ちのぼることがあります。
少し青く、土の気配を含んだ、どこか懐かしい香り。
その香りに触れると、深く息をしたくなるのは、昔から人がこの植物とともに暮らしてきた記憶が、身体のどこかに残っているからかもしれません。
草餅やよもぎ餅で親しまれる蓬(よもぎ)。
春になると、つい手に取ってしまいます。
甘いものをあまり食べない夫も、よもぎ餅だけは美味しそうに食べていて、身体が自然と求めているのだなあと感じます。

▪️暮らしのそばにあった植物
よもぎは、古くから日本人の暮らしに寄り添ってきた植物です。
野原や道端、土手や畑の近くに。
特別な場所ではなく、いつも人の暮らしの近くに生えていました。
貝原益軒の『大和本草』にも、春によもぎを摘み、餅や汁物に用いていたことが記されています。
また、お灸に使われる「もぐさ」も、よもぎの葉から作られています。
身体を温め、巡りを整える植物として、昔から大切にされてきたことがうかがえます。

▪️春の恵みを、身体に取り入れる
よもぎ茶を淹れると、湯気とともに、青く爽やかな香りが静かに広がります。
慌ただしい朝でも、その香りに触れると、少し呼吸が深くなるような気がします。
冷えを感じる日や、季節の変わり目。
身体をやさしく整えたいときに、そっと寄り添ってくれる植物です。

▪️よもぎ茶の愉しみ方
乾燥よもぎは、自然食品店などでも手に入ります。
急須やポットに少量入れ、お湯を注いで数分待つだけで、やわらかな香りのお茶になります。
春の空気を、身体の内側へ取り込むような時間です。

▪️おわりに
「春の野に出でて若菜摘む——」
昔の人々もまた、春になると野に出て、季節の力を暮らしへ取り入れていました。
道端でよもぎを見つけたら、そっと葉に触れてみてください。
指先から立ちのぼる香りが、張りつめていた気持ちを、静かにゆるめてくれるかもしれません。
古の知恵は、いつも足元にあります。
─────── ☺︎ ───────
Owner Therapist 田所 聖妙(ayumi)
僧侶としての修行を経てセラピストへ転身。
和草オイルによる自然療法と、
季節のゆらぎを整えるワークショップを通じて、
身体から心へ働きかける日本の植物療法を探求しています。
緑育植物療法士®︎
─────── ☺︎ ───────

コメント